アセス最終に知事意見 県が条例改正検討 環境配慮促す狙い - 信濃毎日新聞

　県は１日、環境影響評価（アセスメント）の手続きを定める県環境影響評価条例の改正を検討していることを明らかにした。事業者がアセスの最終段階で公表する「評価書」に対し、知事が意見を出せるようにする内容。手続きの最終段階で知事の意見を反映させる仕組みとし、より環境に配慮した事業を促す狙い。改正条例案の作成や事前手続きを進め、本年度中の改正を目指す。

　県条例に基づくアセスは、計画検討段階で環境への影響を整理した「配慮書」、環境調査の手法を記した「方法書」、調査の結果や環境保全対策の案を示す「準備書」の作成を事業者に求めている。知事や住民らは事業者が作成する各資料に対して意見を出し、必要に応じて事業者が計画を修正する仕組みだ。

　「評価書」は準備書を修正した後に事業者が作成しなければならない資料だが、現在は知事らが意見を出す仕組みになっていない。県は条例を改正することで、準備書への意見が評価書にどう反映されたかを確認し、知事意見によって修正を促すことができるとみている。

　県環境政策課は「環境に配慮した事業になるよう、より慎重な手続きになる」としている。

（7月2日）

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