Tombol Sakti: 永瀬二冠敗れ最終局決着へ将棋・叡王戦第８局

Monday, September 7, 2020

豊島竜王（右）と対局を振り返る永瀬二冠＝秦野市で

　横浜市中区出身の将棋棋士永瀬拓矢叡王（２８）＝王座と合わせ二冠＝が、自身初の防衛を目指す叡王戦第八局が六日、秦野市の老舗旅館「元湯　陣屋」で指された。永瀬さんは挑戦者の豊島将之竜王（３０）に敗れ、決着は二十一日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で行われる最終第九局に持ち越された。

　叡王戦は先に四勝した方が、タイトルを手にする。今期は第八局が終わって互いに三勝三敗二持将棋（引き分け）と歴史的な激闘になっている。

　永瀬さんは三日に同じ陣屋で指された王座戦五番勝負の第一局で挑戦者の久保利明九段（４５）に勝利したばかり。わずか中二日のハードスケジュールで叡王戦の対局を迎えた。

　将棋は、角換わりと呼ばれる戦型で先手の豊島さんが玉将を動かさない「居玉」のまま戦いを仕掛ける展開になり、永瀬さんの反撃を正確にかわして勝った。

　永瀬さんは局後、「あまり無い（形の）将棋でうまく対応できなかったのが痛かった」と振り返り、「どこで差がついたのか興味深い」と敗戦を今後の糧にする姿勢を示し、最終局に向けて「精いっぱいがんばります」と力を込めた。

　永瀬さんは九日、今度は京都市で指される王座戦の第二局に臨む。（加藤寛太）

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