暖かく野性的な火と土と循環するレストラン「ディナーを始める時間を『日没』にしたのは、ここで流れる時間をお客様と一緒に自然の流れのなかで共有したかったから」と話す石松シェフ。MARUTAはローカルファーストをコンセプトに、オーガニック食材を薪火で調理した料理を提供するレストランだ。都心から少し離れ、緑の多い調布市「深大寺ガーデン」の一角に2018年にオープンした。居住用エリアとレストランを含んだこのスペースは、建材に環境にやさしいケボニー材を利用するなど、米国からの環境認証も受けているという。モダンな内装には、木や大谷石などの天然素材が用いられ、中央の暖炉では薪火の爆ぜる音がする。「野菜は近隣の生産者の畑で採れたハーブや野草、肉は害獣とされるシカやイノシシなどをよく取り扱っています。魚は調布飛行場に届く伊豆七島のものや、通常は食用とされない種類の魚も使用しています。調理した果物や野菜の端材は発酵ジュースやお茶、シロップにして最後はコンポストへ。魚や牛肉に関しては、骨や端材でダシをとった後、旨味パウダーや魚醤、肉醤として利用することによって、廃棄がほぼない状態です」。庭には料理に使うハーブや野菜の畑が広がり、自由に散策もできる。「ちょうどこの春から、近隣に自生する野草の原種を庭に植えます。その土地の植物にも目を向け、食材としての可能性を探求したいです。オープン当初からあるコンポストは、試行錯誤を繰り返し、本格稼働したばかりですが、剪定した庭の枝や食材の廃棄物もすべて土に返しています。じっくり自然と向き合い、着実にサステイナブルで心地よい方法を模索する日々です」
からの記事と詳細 ( 調布・MARUTA──地球を味わう実験的レストラン4店 その2 - GQ JAPAN )
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