突然だが、皆さんは5つ星レストランに行ったことがあるだろうか。私(中澤)はない。3つ星でもビビるのに、星5つとなるとそりゃあ凄いことだろう。評価する媒体にもよるが大体は星5つが最高点だからだ。口に入れただけで死ぬかもしれない。
と思いきや、そんな私もよく利用する店が、海外ネットで「ファストフード界の5つ星レストラン」と言われていた。それだけでなく「最高の体験だった」「間違いなく今まで行った中で好きな飲食店の1つ」などの声も。評価高すぎィィィイイイ!
・信じられないくらい最高
海外ネット民に話題になっているのは、英語圏向けに日本食情報を発信しているYouTubeチャンネル『Japan Eat』の動画。「信じられないくらい最高」と副題がつけられた動画に登場したのは、めちゃくちゃ見覚えのある看板だった。
なぜなら、日本全国に1190店舗ある店だったのである。なんなら、海外にも1000店舗近くあるらしいし。海外でこの看板を見たら安心するだろうなあ。
・行ってみた
なお、店には庶民的なタイプと、ちょっとした高級感を漂わせているタイプの2種類がある。動画では高級感のある方が紹介されていたため、そっちに行ってみた。そんな海外ネットで話題の日本人なら誰でも知っているであろうチェーンとは……
そう、吉野家である。
紹介されていたのは黒い吉野家で、これは以前の記事でもお伝えしたC&C(Cooking&Comfort)店舗。既存の吉野家とはちょっと違うメニュー構成の店である。
・席に工夫
私が行ったのは秋葉原店だが、ここはカウンターがのこぎりの歯みたいに段々になっていて席が机の角度に合わせてナナメを向いている。そのため、人と隣り合ったり向かい合ったりすることがなく、普通のカウンターより周りが気にならないのが良い。
基本、牛丼一択な私だが、動画ではから揚げについても言及されていた。「超サクサクで絶対的にウマイ」と。というわけで、せっかくだから店舗限定メニューの「牛皿・から揚げ定食(税込888円)」を注文してみよう。吉野家のから揚げを食べるのは初めてだ。
・冷静に考えると凄いポイント
食に保守的な私は一度これだと決めたら、同じメニューを注文し続ける癖がある。吉野家のから揚げは特にウマイイメージがなかったから最初からそのリストに入らなかったのだが、食べてみたところ……
確かにサクサクや! さらに、中の鶏肉もジューシーで、噛むと衣に閉じ込められた肉が弾けるようである。その味には揚げたてのウマさがあった。吉野家のから揚げがこんなにちゃんとしていたとは。
これで定食はご飯おかわり自由なんだから地味に凄い。しかも、ご飯も心なしかウマくなっている気がする。米にちゃんと粒立ちが感じられるのだ。価格帯もやよい軒より安いし、確かに、相対的に見ると今の吉野家のコスパに並ぶものってあんまりない。前述の通り、黒吉野家は居心地も考慮されてるしな。
ちなみに、動画のコメントを見ると牛丼はそのまま「Gyudon」と書かれている。ここにも1つ世界に飛び立っている日本食が。なお、「牛丼」という名称は吉野家の創業者である松田栄吉さんが名付けたとされている。
当たり前すぎるがゆえに見落としがちな吉野家の凄さ。だけど、凄いからこそ、ここまで我々にとって身近な存在となったのかもしれない。ファストフードにも歴史ありだ。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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