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Tuesday, November 10, 2020

最終戦で口上も 名物アナウンスで振り返る異例シーズン - 朝日新聞デジタル

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、当初より約3カ月遅れて開幕したプロ野球。パ・リーグは9日、レギュラーシーズンの全日程を終えた。西武―日本ハム戦(メットライフドーム)で今年も流れた、あの名物アナウンスを通して、異例のシーズンを振り返る。

 6月19日、プロ野球は無観客で始まった。

 《前向き、元気。変わらないって素晴らしい。杉谷選手、今年もよろしくお願いします》

「選手たちは、前を向いていました」

 日本ハムの杉谷(すぎや)拳士選手(29)が、打撃練習をしているときに流れる、このアナウンス。担当の鈴木あずささんは「いつも通りの元気な姿に、感じるものがあった」と当時の取材に答えている。

 3月に開幕延期が決まった後、5月下旬になってから6月19日の開幕が設定された。この間、セ・パ交流戦の中止など、暗いニュースもあった。やっとこぎ着けた初日、「選手たちは、しっかり前を向いていました」。選手に思いを届けようと、無観客でも「杉谷アナウンス」を行った。

拡大する写真・図版無観客の開幕戦に勝った西武の選手たち=2020年6月19日、メットライフドーム、西畑志朗撮影

少しずつ日常に

 7月10日。プロ野球では5千人を上限に、お客さんが入場できるようになった。その後も、大規模イベントの人数制限が緩和されるようになり、メットライフドームでは9月22日から、上限1万人に。この日が、日本ハム戦だった。

 《おそらく放送室からのディスタンスが原因で、杉谷選手の打球も大変控えめに見えておりますが、打球の行方にはご注意ください》(9月23日)

 《ときに豪快、実は繊細。たどりついた表現力の衝撃は、今日も皆様、ご自身のお席でお受け取りください》(9月24日)

 2014年から始まったこのアナウンスの内容は、そのときの状況や環境を踏まえて語るという。少しずつ日常に戻る中でも《ディスタンス》や《ご自身のお席で》という言葉には、周りの人と距離を取ったり、席からなるべく動かないように促したりといった、今季特有の事情が垣間見えた。

拡大する写真・図版打撃練習後、放送席の鈴木さんに向けて頭を下げる日本ハムの杉谷=2020年11月4日、メットライフドーム

 観客数の上限が1万2千人に引き上げられ、本拠地最終カードとなった11月2~4日も日本ハム戦。特に最終戦は、異例の今シーズンへの思いがあふれていた。

 《今シーズン、尋常じゃない状況でも、プロ野球はちゃんと生きていることを全身全霊、その美声で、表情で、プレーで、独特の表現で、発信し続けてきた杉谷選手。そんな最優秀ベンチプレーヤーの日本代表枠が、当たり前になる時代が、もうそこまで来ている。わけがないとは、言い切れません。来シーズンはいよいよ三十路(みそじ)。いぶし銀の杉谷選手が醸し出す、新しいダンディズムにご期待ください》

最終戦で述べた「口上」とは

 実は、相手チームや選手に向けた鈴木さんのアナウンスは、杉谷選手だけに限らない。

 鈴木さんは普段、試合前の先発…

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