2022年06月15日11時34分
【香港AFP=時事】香港島南部の港にあり、世界的に有名になっていた水上レストラン「珍宝王国(ジャンボ・キングダム)」が14日、えい航されて同港を去り、半世紀の歴史に幕を引いた。同店は新型コロナウイルス感染症の流行で、経営難に拍車が掛かっていた。(写真は香港の香港仔(アバディーン)港からえい航される水上レストラン「珍宝王国」)
壮麗な皇宮を模し、「ジャンボ」の名で親しまれてきた同店は全長76メートルで、2300人の客を一度に迎えることができた。必見の観光名所の一つに数えられ、英国のエリザベス女王や俳優のトム・クルーズさんも訪れ、数々の映画にも登場した。
運営会社によると、10年ほど前から経営状況が悪化していたが、新型ウイルスの感染拡大が致命的な痛手となり、2020年3月に営業を中止していた。
ジャンボを所有する新濠国際発展は先月、6月に港湾使用許可が切れるのを前に、同店を移動させ、新しい運営会社に引き渡すと発表していた。移転先は公表されていない。
えい航されるジャンボを見送ろうと、香港仔(アバディーン)の港に集まった見物人の一人は「見送るのはさみしい。ジャンボには長い歴史があり、多くの住民と観光客に人気だった。世界中に知られた名店だった」と話した。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕
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