アメリカのニューヨークで、ニューヨーカーが好んで食べる「カキ」の貝殻を使った防波堤が作られています。
かつてニューヨークの港はカキに覆われていました。
ところが、収穫のしすぎと水質汚染でカキはほとんど取れなくなってしまいました。そのカキを防波堤にするというのです。
プロジェクトチーム広報、ヘレン・へトリックさん:「野生のカキは、こうやって成長します。お互いに重なり合って、強く成長するのです」
水質が改善し、再び収穫が可能になったことに着目し、今回のプロジェクトは始まりました。
およそ60のレストランと提携し、大量のカキの貝殻が送られてきます。
プロジェクトチーム広報、ヘレン・へトリックさん:「カキ礁は海岸線を守ってくれ、大きな波が来てもカキ礁に当たることでスピードが遅くなるのです」
カキの防波堤には、貝殻を網に入れて沈めるものと隙間があるコンクリートの容器に入れて沈めるものがあります。
どちらも、カキの貝殻に生きたカキをくっつけて繁殖させ、波消し効果を生み出すというものです。さらに、こんな面も…。
プロジェクトチーム広報、ヘレン・へトリックさん:「カキは立体的に成長するため、海洋生物たちが他の魚から隠れたり、産卵したりする安全な場所になります。さらにカキは周辺の水を濾過(ろか)してくれるので、生活しやすい環境を整えてくれます。ニューヨークで一等地の不動産ですね」
プロジェクトチームは、過去8年間で、すでに1億個のカキを繁殖させることに成功しました。
高潮被害の多いニューヨークで、温暖化による海面上昇が進む前にカキの防波堤を広げていく必要性を訴えています。
からの記事と詳細 ( NYに「カキ」の防波堤 レストランから貝殻を再利用[2022/10/29 12:25] - テレビ朝日 )
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