なだ万(東京都渋谷区)は1月26日、福岡県の魅力を食を中心に発信するアンテナレストラン「麹町なだ万 福岡別邸」を東京・麹町にオープンした。一般的なアンテナショップとは一味違うレストランという形で地域の魅力を伝える狙い。
同社が地域に特化したレストランを運営するのは今回が初めてとなる。福岡県でレストランを開業してから今年で28年目を迎え、現在も博多・中洲に「なだ万蒼宮」を営業。福岡県の食材を使った日本料理を提供している。
麹町なだ万の開業前は、支配人と調理長が福岡県内の生産地や職人のもとを回り、 同県の食材や工芸品に直接触れ、実地で学んだ。その知見を携えて、なだ万のおもてなしの心と調理の技と共に、同県の魅力を伝えるレストランとして営業する。
店内の壁面装飾には大川組子、久留米絣、博多織が飾られ、机と椅子は福岡県産の栴檀(センダン)を使用。個室の畳には掛川畳を使用するなど、 空間としても福岡県の魅力を伝える工夫を施した。
物販スペースでは県の物産品となだ万ギフトを販売。ダイニング席は最大38人の貸し切りも可能とし、観光を促進するイ ベントを開催する。 店名の「福岡別邸」のロゴは、書家・芸術家の紫舟氏がデザインした。店内の花はフラワーアーティストのニコライ・バーグマン氏がコーディネートしている。
福岡県産の食材を使用したなだ万伝統の懐石料理の他、ごぼう天うどんやうどんすき、鮮魚胡麻茶漬けなどを用意した。目玉は博多和牛販売促進協議会の鈴木雅明会長が「東京で食べられる機会はなかなかない」と話す博多和牛を使った料理だ。
なだ万は2月末まで、全国20店舗のなだ万レストランで「福岡県一品料理フェア」を開催。博多和牛と鰆(さわら)を使用した特別メニューも提供している。福岡県の魅力をどこまで訴求できるか。
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