現在飲食業界では、人材不足やそれに伴う人件費の高騰に加え、食材費や水光熱費の上昇によるコスト負担も大きくなっています。その影響から、2023年1〜8月の飲食業倒産は前年同期比82.3%増の569件と、2022年1〜12月までの522件を1〜8月の段階で上回っている状況です。(※) 飲食業界の各企業・店舗は業務効率化・省人化を推進し、生産性の高い店舗をつくる必要に迫られています。
イタリアンレストラン「Italian Kitchen VANSAN」を展開するVANSANは、2021年から1ヶ月に1〜2店舗というスピードで店舗を拡大し、2023年11月現在は約80店舗を運営しています。しかし、飲食業界全体がこういった厳しい状況に直面するなかで多くの店舗を運営していくにあたり、店長や、複数の店舗を定期的に訪問しオペレーションやサービス等のチェックを行うスーパーバイザー(SV)の業務負荷が高まっていました。
このような背景から、VANSANでは店長やSVが行う各種店舗管理業務をクラウド上で実施できるようにすることによって業務負担を軽減させる仕組み「バーチャルマネージャー」を構想し、実現するためのツールの導入を検討していました。そのなかで、カスタマイズ性が高く柔軟に自社の望むシステムの構築が可能で、かつ店長・アルバイトスタッフ・SVが直感的に操作できるUIと感じられた『カミナシ』の導入を決めました。
※ 2023年(1-8月)「飲食業の倒産動向」調査 (2023年9月、東京商工リサーチ)
店長やSVが抱えていた以下のような課題の解決のため、各種店舗管理業務をクラウド上で実施できるようにすることで業務負担を軽減させる、VANSANが構想した独自の仕組みです。
<課題:店長>
・店舗管理業務や、HACCPの完全義務化により増大した衛生管理業務で忙殺されていた。
・上記業務を紙の帳票を使用して行っていたため「店長が休日などで不在の際、実施タイミングが決まっている業務が他スタッフによってきちんと行われていたかどうかを確認できない」「衛生管理業務が店長に属人化してしまう」といった事象が起きていた。
・例えば店舗管理業務においては、時間帯によって看板やメニューを変更し帳票に記録する必要がある。しかし、記録は紙にされているため、店長が不在の際にアルバイト等の他スタッフによって業務が適切なタイミングで行われたかどうかを把握する方法がなかった。また衛生管理業務においては、HACCPの完全義務化により記録・管理すべき事項や帳票が増大していた。にも関わらず、衛生状態の適切な基準が人により異なるため店長は他スタッフに業務を任せることが難しく、属人化した業務となってしまっていた。
・その結果、休日にきちんと業務が行われているか心配で店舗に電話をしてしまうなど、肉体的にも精神的にも負担が大きい状態となっていた。また、本来注力したいお客さまと向き合うことやアルバイトスタッフの人材育成に時間を割けない状態も続いていた。
<課題:SV>
・SVの主な業務は、定期的に複数の店舗を訪問し、オペレーションやサービス、清潔さ等のチェックを行うことだが、店舗数の増加に伴って担当店舗数やチェック業務が増加し負荷が高まっていた。
・一例として、新メニューの提供開始日には、各店舗が販促物の準備や差し替えなどの必要な準備をすべて完了した上で開店できているかどうか、SVは自らの目で確認しなければならず、担当エリア内のすべての店舗を訪問する必要があった。そのため、新規店舗オープン等で担当店舗数が増加すると、その分訪問店舗数や店舗におけるチェック業務も増加していた。
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活用方法と成果
1. 「バーチャルマネージャー」を『カミナシ』で実現し、業務を効率化・省人化。飲食業界の深刻な課題である人材不足問題も解決
店長は、店舗管理業務における帳票のデジタル化により、自身が不在時に実施タイミングが決まっている業務が適切に行われているかを自分のデバイスから確認できるようになりました。また、本部でもリアルタイムで実施状況を確認できるようになったことから店長をフォローすることが可能となりました。衛生管理業務の帳票は、デジタル化したことによって帳票上に基準となる衛生状態を画像で示せるようになったため、衛生管理業務をアルバイトスタッフに任せることができるようになりました。その結果、店長の労働時間を削減することができ、心身の負担軽減だけでなく、本来行いたかったお客さまと向き合うことや人材育成に時間を使えるようになっています。
またSVも『カミナシ』上でリアルタイムで店舗の状況を確認できるようになったことから、店舗を訪問せずとも何か指摘すべきことがあった場合には電話ですぐに連絡・対応依頼をすることができるようになり、訪問回数の削減・業務効率化を実現しています。
2. 年間2万枚にもおよぶ紙の帳票を削減。帳票の印刷や管理、送付等の付帯業務も削減し、業務効率化を実現
『カミナシ』導入前は、店舗管理業務も衛生管理業務もすべて紙の帳票を使い行っていました。そのため、日々帳票を印刷・保管したり、月末にとりまとめて本部へ送付したりする付帯業務も生じていました。『カミナシ』導入後はそういった付帯業務がなくなり、年間2万枚にも及ぶ紙の帳票の削減にもつながりました。
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導入事例詳細
急拡大中のイタリアンレストランがカミナシを導入した理由とは
〜「バーチャルマネージャー」構想をカミナシで実現し、店長の業務負担を大幅削減。出店戦略の原動力に〜
http://kaminashi.jp/case/vansan
『カミナシ』は、作業チェックなど現場の業務フローをノーコードでデジタル化する現場DXプラットフォームです。これまで紙やエクセルで行っていた手書き情報のデータ化から集計、報告など、作業をノーコードでアプリにすることで、現場での正しい作業ナビゲーションの徹底やチェックデータのリアルタイムな一元管理を実現。製造や飲食、小売、物流など、業界問わず10,000箇所以上の現場のDXに寄与しています。利用料金は以下よりお問い合わせください。
会社名 :株式会社VANSAN
本社所在地 :東京都港区南青山1丁目15-16 山城ビル6階
代表者 :代表取締役社長 相原 希
設立 :2014年9月1日
事業内容 :フランチャイズ展開・ブランド開発・コンサルティング・店舗運営
資本金 :900万円
従業員数 :450名(パート・アルバイト含む)
店舗数 :76店舗(2023年10月25日現在)
会社名 :株式会社カミナシ
所在地 :東京都千代田区神田鍛冶町3-7 神田カドウチビル3F
代表者 :代表取締役CEO 諸岡 裕人
設立 :2016年12月
事業内容 :現場DXプラットフォーム『カミナシ』の開発及び提供
からの記事と詳細 ( イタリアンレストラン約80店舗を展開するVANSAN、省人化を実現。飲食業界における深刻な人材不足を『カミナシ ... - PR TIMES )
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