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Saturday, September 4, 2021

Hey!Say!JUMP伊野尾慧主演『准教授・高槻彰良の推察』原作の魅力を3つのポイントで解説 - ORICON NEWS

人気グループ・Hey! Say! JUMP伊野尾慧が主演する、東海テレビ・フジテレビ系オトナの土ドラ『東海テレビ×WOWOW共同製作連続ドラマ 准教授・高槻彰良の推察 Season1』第6話が、11日に放送される。完全記憶力を持つ民俗学の准教授・高槻彰良(伊野尾)と、人の嘘がわかる大学生・深町尚哉(神宮寺勇太/ King & Prince)の凸凹バディによる謎解きミステリー。今回は澤村御影氏による推理小説シリーズである原作の魅力を3つのポイントから深堀りする。

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 実は、原作本も爆売れ状態だそうでドラマ化とともに重版がかけられたものの、予想外の売れ行きに売り切れになる書店が続出。7月に二度、8月に入ってからもさらに重版がかかるなど、出版元の角川文庫キャラクター文芸編集部も「売れすぎて何度目の重版かわからない!!」とうれしい悲鳴を上げている。

 まず、そもそもキャラクター文芸とは、小説の分類として最近定着してきた分野で、明確な定義はまだないものの、総じて主人公やその周囲の登場人物たちが漫画やアニメのように個性的で、かつ舞台設定も特殊な小説をカテゴライズしたもの、とされる。今作は完全記憶能力(瞬間記憶能力)を持った主人公と、嘘が分かる大学生という凸凹バディによる謎解きミステリー。それぞれ単独であればどこかで見た事のある設定かもしれないが、この2つの異能が重なることで、物語の面白味も二倍に。

 たとえば、原作の「針を吐く娘」のエピソード。(ドラマでは『わら人形の怪』として第2話で放送)女子大学生が「針の呪い」に追いつめられるなか、それぞれの「嘘」が謎を深める構造となっている。「嘘」は必ずしも「悪意」を持った人間だけが吐くものではない、というリアリティ。「嘘」の裏にある人間の弱さ、悲しさを准教授の高槻が完全記憶能力によってその背景を浮き彫りにし、登場人物が抱える本当の思い、悩みをやさしい解釈で救っていく。このミステリーと人間ドラマの二重奏も今作ならではのもの。

 また、原作の魅力としてもう一つ挙げられるのは、面白雑学が登場する高槻の講義シーン。そもそも民俗学とは、古い文化や民間伝承が歴史的にどう形作られてきたのかを研究する学問。高槻は幽霊や呪いなどの怪異現象や、都市伝説の研究を専門にしている。その講義シーンでは、実際に澤村氏が文献などで調べた都市伝説の成り立ちについてなどが細かく高槻のセリフとしておこされており、実際に高槻の講義を受けたかのようだ。

 出てくるワードも「不幸の手紙」や「きさらぎ駅」、「紫鏡」に「ジェットババア」など、キャッチーで興味をひく、民俗学入門書としても充実した作品になっている。何より「民俗学ってこんなに面白かったのか」と気付かされることもしばしば。ドラマを見た視聴者からは「大学時代に民俗学の講義を取ればよかった」という声も多く上がっているそう。

 そしてこの原作の最大の魅力と言えるのは、登場人物たちのキャラクター造形だ。主人公の高槻は「イケメン」「聡明」「博識」なのに「絵心がない」「怪異に触れると理性がぶっ飛ぶ」など、イケ要素×残念要素が混在。バディを組む大学生の深町尚哉は「地味」×「中身イケメン」、高槻の幼なじみの刑事・佐々倉健司は「強面」×「おばけが怖い」。そんな対比するような魅力によるギャップはキャラクターをより豊かなものにさせ、怪異をテーマにしたファンタジーの世界でも、自己投影をして楽しむことができるのではないか。なお、原作にはEXエピソードとして主要人物たちのそれぞれのドラマも収録されている。

 第6話は、原作にもある『図書館のマリエさんの怪』を描く。原作オリジナルの都市伝説がテーマになっていて、これまでの物語とは異なった、すべての登場人物の純粋な思いにあたたかな涙があふれるエピソードに注目だ。

◆第6話あらすじ(9月11日放送)

女子中学生が“図書館のマリエさん”に呪われたかもしれないという話が高槻のもとに舞い込んでくる。図書館にある何冊かの本に書かれた数字を声に出して読むと呪われるという。呪われた少女・美弥(横溝菜帆)と友人の柚香(平澤宏々路)に話を聞き、謎を解くため図書館へ行く高槻と難波(須賀健太)。一方、数字を読み上げてしまい留守番をするハメになった尚哉は瑠衣子(岡田結実)の様子が少しおかしいと感づき…そんな中、高槻は図書館職員の雪村桃子(松本若菜)が何か隠し事をしていることに気付く。

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