岐阜県安八町を拠点にパンの研究所「Oida Bread Lab(オイダ・ブレッド・ラボ)」を運営する古田典靖さん(36)が来年春、研究所とレストランを融合したテストキッチン「Oida(仮称)」を同町中須に開店しようと奮闘している。クラウドファンディング(CF)で募った資金で、大工だった祖父が使っていたガレージを改装する。古田さんは「食で人の幸せに貢献したい。外から安八町に来てもらうきっかけにもなれば」と語り、地元住民との交流拠点になることを目指している。
神奈川県相模原市出身の古田さんは東京都の服部栄養専門学校で料理を学び、卒業後は、英国やオーストラリア、スウェーデンなどのトップレストランに勤務。帰国後の2018年、母親の実家がある同町に来た。英国ロンドンのレストランのベーカリー部門で働いた時に、「これまでの概念を覆す独特な製法に衝撃を受けた」と、パンの奥深さと可能性に魅了され、21年に「Oida Bread Lab」を立ち上げた。
すでに自宅のキッチンは約400万円をかけて改装し、プロ仕様の設備を搬入。日々パンの研究を進めており、毎月2~3種の新作を開発している。パンは催しや一部のショップ、オンラインで販売中。風味豊かでしっとりとした食感になるよう、高加水にこだわり、国産小麦粉のみを同町の地下水と、空気中や厨房機器に付着している菌から起こして育てた天然酵母「サワー種」で仕込む。自作の発酵機で16時間ほど発酵させるこだわりよう。
テストキッチンは、週の半分を研究所とし、週末はレストランにして料理やパンの披露を考えており、夏以降にはショーケースを設けての小売りも検討しているという。「広さは50平方メートルほど。料理、食の可能性を追求し、楽しめる場にしたい」と話す。
今月9日にクラウドファンディングを開始し、改装に充てる資金を募っている。6月30日まで募集しているが、27日現在ですでに目標金額の87%に当たる43万5千円を調達。古田さんは「期待と責任を感じる。テストキッチンでは、新しいメニューを作り出すための実験を繰り返し、知識を蓄積、発信していきたい」と意気込んだ。
CFサイトのURLはhttps://camp-fire.jp/profile/Oida-Bread-Lab/projects
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