農場(生産者)から食卓(消費者)まで安全で新鮮な食材を届けるという意味を持つ、「farm to table」というワードを世界に広めたレストランと言えば、ミシュラン三ツ星を誇るニューヨークのレストラン「ブルーヒルズ」だ。
そのブルーヒルズで修行していたグレッグ・バクストロム氏がブルックリンにオープンした「Olmstead」も「farm to table」を体感するのであれば絶対に訪れたい店である。
大都会で「farm to table」が体験できるOlmstead
レストランの奥にはガーデンがあり、シーズンになると、料理に使用される野菜やハーブが80種類以上育てられているという。
ガーデンで育った野菜を使った料理を、ガーデンを見ながら食べられるという贅沢体験ができる。
ニューヨークという大都会でありながら、ここまで近距離で「farm to table」を実践しているレストランは稀な存在であろう。
様々なカルチャーのエッセンスを取り入れた野菜料理たち
レストランのカテゴリは「モダンアメリカン」だが、中華料理など様々なカルチャーのエッセンスを取り入れた、斬新な料理を頂ける。
Olmsteadのシグネチャー料理と言えば、「ケールと蟹のラングーン」。
中華料理のテイクアウトで使用されるような紙箱に入ってサーブされる。
中に「ケール×蟹」という珍しい組み合わせの具材が入った「揚げ餃子」のような料理である。
こちらも訪れた人の大半が頼むという、人気料理「ニンジンのクレープ」
ニンジンクレープの上に、エディブルフラワーやひまわりの種が散りばめられた、鮮やかなオレンジ色が特徴の料理。
クレープの中には、「リトルネッククラム」と呼ばれるアサリのような貝と、角切りニンジンがギッシリと詰まっている。
ニンジンとバターのみで作られたというシンプルなソースが素材の味を引き立てる。
「サステナブルな食」を実現するために
ミシュランが、フードロスの削減や、環境に配慮する生産者の支援をする、サステナブルなレストランに、「ミシュラングリーンスター」を贈るようになったように、持続可能な取組みが重視されるようになっているガストロノミー業界。
「farm to table」レストランは、「安心安全で美味しい食材が提供できる」だけでなく、「環境にやさしい」というメリットも持つ。
Olmsteadのようにレストランの裏のガーデンで食材を育てることで、食材を箱詰めするための容器や包装紙が不要であるため地球環境の保護に、そして食材を運搬するためのトラックなども不要になるので、温室効果ガスの削減にも繋がる。
サステナブルが重視されるガストロノミー業界で「farm to table」レストランの注目度は今後ますます高まっていくだろう。
文/小松佐保(Foody Style代表)
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