日立金属は27日、2021年3月期（今期）の連結決算（国際会計基準）で、最終損益が120億円の赤字（前期は376億円の赤字）になるとの見通しを発表した。新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、主要な事業領域である自動車、エレクトロニクス、産業インフラの各分野で需要の深刻な停滞がみられ、事業に与える影響は20年3月期（前期）以上に重大なものになると見込む。
今期の業績に与える影響は、売上高に相当する売上収益に対しては1000億円、本業のもうけを示す調整後営業利益に対しては400億円を織り込んだ。21年3月期第3四半期（20年10～12月期）から通常の営業活動に戻り始めると仮定した。
売上収益は15%減の7500億円、調整後営業損益は50億円の赤字（前期は143億円の黒字）を見込む。今期の配当予想は未定とした。
同時に発表した20年3月期（前期）の連結決算は、最終損益が376億円の赤字（前の期は313億円の黒字）だった。新型コロナの感染拡大で、各種製造装置や工作機械の需要が減少したほか、新車販売台数が減ったことなどで主力製品を中心に需要が減少した。磁性材料事業で減損損失を計上したことなども響いた。
売上収益は14%減の8814億円、本業のもうけを示す調整後営業利益は72%減の143億円だった。固定費の削減を進めたものの売り上げの減少を補えなかった。大幅な生産調整を実施したことも利益を圧迫した。
前期の年間配当は、1株当たり26円（中間配当13円、期末配当13円）と前の期（34円）から8円減った。
〔日経QUICKニュース（NQN）〕
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May 27, 2020 at 01:42PM
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日立金の今期、120億円の最終赤字見通し 新型コロナで需要停滞 - 日本経済新聞
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