探査機「はやぶさ2」が、12月6日に地球へ帰還することが決まった。小惑星「リュウグウ」の石や砂が入っているとみられるカプセルを豪州の砂漠に送り届ける。2014年の打ち上げから6年。小惑星到着、史上初の人工クレーター作製、2度の着陸、そして小惑星出発と続いてきた旅は終盤を迎えつつある。帰還後、新たに探査する別の小惑星の候補も発表された。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、昨年11月にリュウグウを出発したはやぶさ2は順調に飛行中。2014年12月の打ち上げからこれまでに約50億キロを飛び、残りは約3億キロになった。
今年9月まではイオンエンジンで加速しながら地球に近づき、10月からは化学エンジンを使って軌道を精密に調整する。月の軌道くらいまで近づいたところでカプセルを分離。その後、急旋回して地球の重力圏を脱出し、第二幕となる新たな探査の旅に出る。
初代はやぶさは姿勢制御装置が壊れたり、化学エンジンの燃料が漏れたりして満身創痍(そうい)の帰還だった。帰還の半年前にはイオンエンジンの寿命が尽き、使用時間が短かった部品を電気的につないで再び進み始めたものの、直前まで戻ってこられるかどうか確信が持てない状況が続いた。
そんな初代の教訓を取り入れたはやぶさ2は2014年12月の打ち上げ以降、極めて順調に実績を重ねてきた。到着したリュウグウが想定外に岩だらけで検討に時間を要し、着陸回数が1回減ったものの、岩の隙間を縫う精度数十センチの精密誘導で着陸に成功。石や砂を飛び散らせる弾丸の発射も確認され、初代の雪辱を果たした。今回初めて撮影された着陸時の動画には舞い上がる石や砂が映っており、大量に回収できたのは確実とみられている。
JAXAは現在、カプセル回収方法の検討を本格化させている。カプセルは秒速約12キロの速さで大気圏に突入し、初代と同じく豪州ウーメラ地区の高度10キロほどでパラシュートを開いて砂漠地帯に着陸する。JAXAと豪州宇宙庁は7月14日、着陸と回収で協力することを確認する共同声明に署名した。
当日は、再突入するときの光跡…
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はやぶさ2の旅、いよいよ最終章 12月帰還、第二章へ - 朝日新聞デジタル
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