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近年、レストランでQRコードの読み取りを要求される機会が増えてきた。もともと利用されてきた決済だけでなく、メニューの閲覧や注文をデジタル化するレストランが増えているためだ。
QRコードへの抵抗感 世代間の差は?
William Blairの調査によると(注1)、45%以上の消費者が「スマートフォンでQRコードを読み取ってメニューの閲覧や注文、支払いをすることに抵抗がある」と回答した。
2022年12月に同社が実施した調査では、43%が「不快に感じる」と回答した。2023年3月の調査では同様の回答が47%に上昇するなど、時間の経過とともに消費者はQRコードになじめなくなってきていることが判明した。
中でも60歳以上の消費者は「QRコードでメニューを見たり、レストランで注文したりすることに抵抗がある」と回答した割合が65%に上った。
フロント業務の効率化を目指すレストラン経営者の間では、QRコードの人気がますます高まっている。外食産業などを対象とする投資顧問会社のCapitalSpringのジム・バリス氏(戦略的オペレーショングループ マネージングディレクター)は「顧客が注文と支払いをQRコードで行えるようにすれば店員の負担は軽減され、料理や飲み物をテーブルに運ぶことに集中できる」と「Restaurant Dive」に語った(注2)。しかし、一部の人々はQRコードに馴染みがないため、こうしたレストランの計画は難航する可能性がある。
「QRコードを利用したい」45〜60歳はわずか6%
William Blairのデータは、全米レストラン協会が発行している業界の売上予測や動向についてまとめたレポート「State of the Restaurant Industry 2023」で発表した調査結果と一致している。「State of the Restaurant Industry 2023」によると、「QRコードを使って携帯電話でメニューにアクセスすることに興味がある」と回答した割合は、Z世代が73%であるのに対してベビーブーマー世代では46%だった。ベビーブーマー世代は非接触型やモバイル決済の利用意欲を示す割合が57%と低く、「スマートフォンのアプリを使って注文や決済をする」と答えた人は53%にとどまった。
年配の消費者がQRコードになじめない一方で、18〜29歳の若年層は「なじみやすい」と回答した割合が最も多かった。William Blairが実施した調査によると、18〜29歳の若年層の38%が「QRコードを使う」と答え、「QRコードを利用する注文方法に抵抗がある」と回答した人は23%だった。
一方で、30〜44歳で「QRコードを利用したい」と回答した割合は29%、45〜60歳で同様の回答をした割合はわずか6%だった。
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