「ウラカンEVO」よりサステイナビリティー
ファッションとクルマにおける最新の接点を大人服と子ども服の双方で観察したのが、今回のお話である。
イタリア・フィレンツェにおける1月の催しといえば、ピッティ・イマージネ・ウオモである。年2回開催される、世界最大級の紳士ファッション専門トレードフェアだ。2020年1月に開催された第97回は、全1203ブランドがいち早く2020/21年秋冬のトレンドを占った。
従来クラシコイタリアに代表されるトラディショナルな紳士モードで知られてきたこのイベントだが、今回はやや趣が異なっていた。キーワードは再生素材だ。そうしたマテリアルを駆使したコレクションだけでなく、特設ブースまで現れた。
気がつけば、筆者はピッティ・イマージネ・ウオモを、すでに15回も取材している。
かつてはMINIが新進ファッションデザイナーとコラボレーションしたり、イタリアの有名ブランドが“旅”をテーマに往年の大衆車「アウトビアンキ・ビアンキーナ」を何台も会場に並べたりした。さらにはイタルデザイン-ジウジアーロがコンセプトカーを協賛展示したこともあった。
いっぽう今回ランボルギーニ・メンズウエア・コレクションはエントランス近くに、「ウラカンEVO」をアイキャッチとして展示していたが、そのたけだけしいルックスとは裏腹に、足を止める来場者はまばらだった。
クルマに絡めたテーマの出展&注目度の減少と、それに反比例するように増える“サステイナビリティー”の台頭は、メンズファッションの都にも変化が及んでいることを感じさせた。
イベントオーガナイザーによれば今回訪れたバイヤー数は2万1400人で、1年前の2019年1月と比較して10%減少した。中国・ドイツ両市場の縮小が影響していると分析している。
そうした中、クルマとファッションは共存するのか? 一縷(いちる)の望みを託して筆者は2週間後、同じフィレンツェの会場で開催された姉妹イベントを初めて訪ねてみることにした。
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January 31, 2020 at 03:03PM
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