奈良県起業家支援事業は、奈良県内で活躍するスタートアップ企業を創出し、県内経済を活性化させることを目的とする事業です。今までに、マドレーヌ専門店や宿泊施設兼コミュニティスペース、トルコレストランなどを支援してきました。
事業採択者には起業支援金として最大200万円を支給し、起業の際の資金負担を軽減します。また東京23区からの奈良県移住者には、最大100万円の移住支援金が支給されます。特に東京23区から募集を行うのは、東京への一極集中を是正するためです。
応募書類は7月29日(金) 必着。郵送のみの受付けです。
<奈良県起業家支援事業ホームページ>
■コロナ禍で迎えたピンチを転機に
令和3年度の事業採択者であるシャク美樹・カヤ夫妻は、奈良県大和郡山市にトルコレストランを開業。ランチとしてトルコの家庭料理やトルコの朝ごはんをコンセプトにした料理が味わえるレストランです。現在、本格的なトルコ料理が味わえるディナーやサービスの充実に向けて、さらなる試行錯誤をしています。
シャク夫妻はもともとトルコにて飲食店を営んでいましたが、コロナ禍で生活が一変。いずれは美樹さんの故郷である奈良に帰ることも視野に入れていたので、移住について考えたのだそうです。
「トルコは夫の出身地。家や仕事があり、家族や友人がいます。私も、住み始めて20年の間に、生活基盤はしっかりとできあがっていました。40代という本来なら安定して落ち着いている時期に、住み慣れたトルコを離れて、日本でまた一から生活を始めることは、正直大変でした。でも自分たちの体力や子ども達の学校のことなどを考えると、タイミングとしてはすごく良かったと思います」と美樹さんは言います。
レストランの建物は、もともと美樹さんのお母さんが昭和59年から茶屋をしていたものを譲り受けました。高齢化による跡継ぎ問題が数年前から浮上していたのです。「生活を変えるのは簡単ではありませんが、妻の故郷を守るのはとても意味があることだと思いました。それに、日本に住むなら奈良は魅力的でした。歴史があり美しく、外国人の僕にとっても完璧な場所です」とカヤさんも移住に賛成してくれました。
■「何から手をつけていいかわからない」不安を地元商工会が解消
シャクさんが知人の勧めで大和郡山市の商工会にコンタクトを取ったのは令和3年1月。「最初は漠然とした構想しかなく、何から始めたらいいかまったくわかりませんでした。でも商工会のサポートで、行動すべきことが見えてきました」。起業家支援事業については、申請書類の作成支援を受け、無事に200万円の起業支援金を獲得。起業支援金は純和風だった内装のリフォームや設備関係の充実、テラスの改装などに充てました。
その後も創業スクールに参加したり、モニター会を実施したり、借り入れや持続化補助金の申請など資金面も含めて商工会のサポートを受けました。「商工会には必要なときに必要な支援や人を紹介していただけて、とても助かりました。これからもずっとお世話になると思います」と美樹さんは微笑みます。
本事業の魅力は開業支援金だけでなく、開業後も続く伴走支援です。奈良県商工会連合会や各地の商工会は、移住の心細さや開業の不安にしっかり寄り添い、奈良でのご縁づくりをお手伝いします。事業内容のご相談や店舗物件探しなどもお任せください。
■土地の良さと自分の技術を融合させて、新しい発信を
トルコ料理と聞いて思い浮かぶのは、ケバブやアイスでしょうか。しかしトルコ料理はそれだけではありません。トルコはアジアとヨーロッパにまたがる文化の交差点。人々が行き交い、それぞれが自国の文化を持ち寄っては融合されていく場所です。ですからトルコ料理の種類は多く、一見シンプルな料理の中にも何千年という歴史背景とおいしさを引き出す工夫があります。料理は地域によっても異なり、南や東は肉メインの料理が多く、西はオリーブオイルと野菜がメニューの中心です。また、派手なイメージの宮廷料理は、実際は素朴なので驚かれることもあります。
「トルコ料理のイメージを変えるのが僕のミッション。なぜ食べるのか、どうやって食べるのか。それを説明するのも当店の付加価値です。『同じ材料なのにこんな作り方もあるのだ』と、今まで慣れてきた食べ方にプラスして知ってもらいたい。日本に居ながらの異文化体験をお楽しみください」とカヤさんは言います。
レストランで使う野菜は自家菜園で採れたものを中心にされています。自分たちで土を耕し、奈良の地の恵みを生かして自分たちらしいトルコ風の料理にするのがコンセプト。お店の名前であるAllaTurcaも“トルコ風”という意味だそうです。すべて現地と同じ材料を見つけることはできなくても、日本のおいしい食材をトルコ風に味付ければ、トルコよりもおいしいものができることもあるのだとか。地産地消として大和肉鶏など奈良の食材も使用します。
■奈良県内のどのエリアを選ぶのかも起業のポイント
「ゆったりのんびり」が奈良県のイメージですが、東大寺などがある奈良市と城下町の大和郡山市、山林がほとんどの吉野以南地域など、エリアごとに雰囲気は異なります。地元情報に詳しい商工会職員が、最適なエリア選びもサポートします。ぜひご相談ください。
シャクさんのレストランは、大和郡山市の観光名所、紫陽花で有名な矢田寺の山門前にあります。
【レストランへのお問合わせはコチラ】
店名 : Alla TURCA(アラトゥルカ)
所在地 : 〒639-1058 奈良県大和郡山市矢田町3592
TEL : 0743-52-3828
インスタグラム: @allaturca_turkishrestaurant
次はあなたの想いをカタチにしてください。
【奈良県起業家支援事業 事業概要】
1. 事業目的
・東京への過度な一極集中の是正、また、奈良県内の経済を牽引するスタートアップ企業を創出するため、起業に伴う資金の一部を支援するとともに、事業の成長を加速化するための伴走支援を行います。
・本事業は奈良県からの受託事業であり、奈良県商工会連合会が起業対象者の公募・選定をし、伴走型支援を行います。
2. 募集期間
令和4年6月1日(水)~7月29日(金)(郵送のみ・必着)
3. 応募方法
奈良県起業家支援事業ホームページから公募要綱、申請様式をダウンロードの上、必要書類を作成し奈良県商工会連合会あてに、郵送にてご応募ください。
<奈良県起業家支援事業ホームページ>
<郵送先>
奈良県商工会連合会
〒630-8213 奈良市登大路町38番地の1 奈良県中小企業会館内
4.補助金の額・対象経費など
<起業支援金>
・補助額上限:200万円 補助率 1/2以内
・補助対象者:令和4年6月1日以降、令和5年2月28日までに奈良県内で
新たに個人開業及び法人設立、
付加価値の高い産業分野での事業承継または第二創業した者
・対象経費 :人件費、店舗等賃料、設備費、原材料費、借料、広報費、旅費など
令和3年度から補助対象者が拡大されています。内閣府の考えるSociety5.0を実現するような付加価値の高い事業においては事業承継者や第二創業者も対象となり、新たな事業を興したいと思う方への門戸が広げられました。
<移住支援金>
・補助額上限:100万円(単身者の場合は上限60万円)
・補助対象者:(1)起業支援金の交付決定を受けた者
(2)東京23区在住者または、通勤者および通学者
(直近1年以上及び、直近10年のうち通算5年以上)
(3)奈良県内の移住支援実施市町村へ転入した方
◆◆重要◆◆
移住支援金の申請先は、移住先の市町村です。支給対象となる移住の開始日、申請書類の様式などは市町村により異なるため【必ず】移住予定先の各市町村にお問合せください。
【本発表資料へのお問合せ先】
奈良県商工会連合会 指導課
〒630-8213 奈良市登大路町38-1
担当者: 川口・水元・丸橋
TEL : 0742-22-4412(直通)
FAX : 0742-26-2698
MAIL : kenren@shokoren-nara.or.jp
からの記事と詳細 ( 奈良の地に本格トルコレストランオープン 「奈良県起業家支援事業」事業採択者が実現今年度事業募集締め切り間近!7月29日郵送必着 - アットプレス(プレスリリース) )
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